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Human Security Unit, the United Nations;photograph by /Adam Rogers

環境・気候変動への対処

 アフリカは、温室効果ガスをほとんど排出していないにもかかわらず気候変動の影響を最も受けやすい地域の一つです。コンゴ盆地という世界で2番目に大きな熱帯雨林と世界最大のサハラ砂漠を擁する同地域において、気候変動の影響は、天候不順、自然災害の増加(熱帯サイクロン、洪水、土砂崩れなど)、砂漠化による土地の劣化や、環境汚染といった様々な形で既に顕在化しています。これにより、水・食糧・燃料といった生活の糧を周囲の天然資源に深く依存する貧しい人々は、甚大な被害を被っています。

 TICAD IVでは、アフリカ諸国が気候変動の影響を受けやすいこと、これに対応するための体制が十分に整っていないことを考慮し、排出削減への取り組みといった緩和策と気候変動への適応策に対する支援の必要性が強調されました。さらに、安全な飲料水へのアクセスを確保することがアフリカ諸国の優先課題であることが確認されました。特に、水汲み、農作業、食糧の調達は多くの国で女性の仕事とされていることから、水・衛生分野でのジェンダー視点の重要性についても言及されました。

 日本政府は、TICAD IVに先立ち、クールアース・パートナーシップ構築の一環として「日・アフリカ・クールアース・パートナーシップ」への参加を呼びかけました。そして、具体的な支援策として、UNDPと共に「アフリカの気候変動対策に関するパートナーシップ構築のための『日・UNDP共同枠組』」を発表しました。このイニシアティブは、アフリカ諸国の気候変動対策のために、日本とUNDPが共同で支援を行うというものです。日本政府からの拠出は総額9,210万ドル(約92億円)で、現在エチオピア、ガーナ、ガボン、モザンビークをはじめとする21カ国で、気候変動がもたらすさまざまな影響に対処するための政策策定支援、能力構築支援、人材育成などを実施すべく準備を進めているところです。

参考情報
UNDPプレスリリース
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