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世界ビジネス・デベロップメント賞 持続可能な開発に貢献するビジネス事例を公募

2012年2月2日

【2012年2月2日、パリ、ニューヨーク、ロンドン】
「世界ビジネス・デベロップメント賞」の候補となるビジネス成功事例の公募が本日から始まりました。6月の「国連持続可能な開発会議(リオ+20)」に合わせたものです。同賞の候補は、組織の規模や立地に関わらず、商業的な成功と、経済的、社会的、環境的に貢献を両立する革新的なビジネス・モデルであればどの組織でも応募ができます。締め切りは2012年3月25日で、応募用紙はこちらからダウンロードできます。

表彰式は、リオ+20のために各国政府代表がブラジルに集まる6月19日、持続可能な開発へのビジネス行動デーの閉会式で行われる予定です。

世界ビジネス・デベロップメント賞は、国際ビジネス・リーダーズ・フォーラム(IBLF)、国際商工会議所(ICC)、国連開発計画(UNDP)が今回はオランダ外務省、スウェーデン国際協力開発庁、国連グローバルコンパクトと連携して隔年で開催するもので、今年は賞の10周年を祝う予定です。同賞は、コアビジネスを通して民間企業が国際的に合意された目標であるミレニアム開発目標(MDGs)−2015年までに貧困削減、環境の持続可能性、教育や保健分野での改善、ジェンダー平等推進を含む8つの目標−にどのように貢献できるかを明らかにします。

IBLF最高経営責任者(CEO)のClare Melford氏は「ビジネス界がコアビジネスを通して開発課題に全力で取り組み、営利と公益の両側面からその「成功」を測るならば、成し得ることは無限大に広がります。(賞の公募、表彰を通して)その成功事例を公開することで、全地域のあらゆる規模のビジネスを再活性化し、MDGs達成に向けての取り組みが加速することを期待します」と語りました。

2012年の世界ビジネス・デベロップメント賞は包摂的なビジネス・モデルに取り組む企業に積極的に授与される予定です。包摂的なビジネス・モデルとは、持続可能で、商業的に実現可能なビジネス・イニシアティブで、売り上げや利益追求をしながら、低所得者の商品やサービスへのアクセス機会の拡大、あるいは低所得者を直接雇用者、生産者、流通業者としてバリューチェーン(価値連鎖)に組み込みながら、彼らの生計改善するものです。

リオ+20主催国であるブラジルに敬意を表し、同国拠点の企業に特別枠を設ける予定です。

世界ビジネス・デベロップメント賞は、革新的で効果的なビジネスの実践事例を一同に紹介し、ビジネス界や起業家にリオ+20以後も続いていくネットワークや経験を共有する価値あるプラット・フォームを提供します。これは、ほかのビジネスや政府機関が新たな事業を始める際の見本となり、イニシアティブ促進につながります。
同賞主催団体のパートナー、非営利組織、大学、ビジネス団体、国際機関の代表者で構成する審査パネルが今年の受賞団体を決定します。授賞式に先立ち包摂的ビジネスに関するワークショップが開かれる予定です。

2010年は、過去最多となる172団体からの応募があり、42か国以上から集まったビジネス連合、非営利組織(NGO)、民間企業の多様なビジネスや商業的取り組みを紹介しました。メキシコの低所得世帯向けの住宅事業、シエラレオネの農業支援、インドの妊産婦への手頃な価格での保健サービス提供など実に多様な10のイニシアティブが受賞しました。

UNDPのヘレン・クラーク総裁は「過去の受賞企業は、企業が持続可能な成長と開発をどのように促進できるかを立証しました。企業は、人々の生活をより豊かなものに変えていく革新的で持続可能な解決策を生み出す素晴らしい源泉です」と語りました。

ICCのJean-Guy Carrier事務総長は「昨今の経済状態の下でMDGs達成への進ちょくが危ぶまれる中、この賞は、持続可能な経済成長と開発のために民間セクターが重要な役割を果たしていることを映し出すことでしょう」と話しました。