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ニュースルーム −プレスリリース−

2012年12月04日

UNDP総裁がバグダッドを訪問、イラク市民とのパートナーシップと協力強化を目指す

【2012年12月4日、バグダッド】
ヘレン・クラーク国連開発計画(UNDP)総裁・国連開発グループ議長が3日間に渡ってバグダッドを訪問しました。

クラーク総裁は「UNDPと国連カントリー・チームがイラクで行っている業務を支援し、その活動を世界に広く知ってもらうためにバグダッドに来ました。UNDPのイラクでの活動は、組織のマンデートすべてを網羅しており、私はその幅広さに大変感銘しています」と述べました。

クラーク総裁は女性の市民社会組織や、近年設立された人権委員会のような独立組織の代表者たちに加え、外務大臣、副首相、イラク評議会の議長、首相府や計画省の政府高官など多くの政府関係者と対談しました。

クラーク総裁は会合で、UNDPがイラクでのプレゼンスを高め、パートナーシップを強化し、選挙、人権、公的セクターの改革、基礎サービスの向上、ジェンダー平等、女性のエンパワーメント、民間セクターの開発と経済における多様化、水、石油とガス、環境など多くの分野で既存の技術協力を実施していく方法について協議しました。計画省との会合ではイラクの開発に向けた主要課題について話し合い、その中には新しい国家開発計画(2013-2017年) やイラクにおけるミレニアム開発目標(MDGs)達成に向けた進捗と若者をテーマにする2012年国別人間開発報告書も含まれました。

クラーク総裁は「イラクは長年人々を剥奪していた状態から脱しつつありますが、MDGs達成においては進捗と停滞が混在しています。極度の貧困の撲滅や、子どもと妊産婦の死亡率の削減に関しては、進捗が見られます。しかし、女性のエンパワーメントや水を含む環境問題の分野では特にすべきことが残されています」と述べました。

クラーク総裁はまた、UNDPイラク事務所を暫定的に拠点を置いているヨルダンのアンマンから、イラク国内に移す最終段階をまとめるためにバグダッドを訪れました。クラーク総裁は「イラク事務所の実質的なスタッフ全員をイラクへ配置させると決めました。来年には、バグダッドに十分なスペースを確保するよう望んでいます」と語りました。

UNDPは現在、バグダッド、エルビル、バスラに計70人のスタッフがいます。来年には、イラク全土でそのプレゼンスを高め、イラク人職員をさらに雇用する計画です。2003年8月にバグダッドのカナル・ホテルで国連事務所が爆破されて以降、UNDPはヨルダンのアンマンでイラク事務所を運営してきました。


UNDPイラク事務所について
UNDPは1976年から、民主的ガバナンス、貧困削減、危機予防と復興、環境と持続可能な開発の分野でイラク政府やイラクの人々を支援しています。2003年からは、水や電気など生活基盤を修復するため、広範囲に渡り緊急復興プロジェクトを実施しています。

直近では、UNDPは主に2010年のイラク国民議会の選挙支援を通じて、同国の民主的プロセスの強化に貢献しました。さらに、汚職防止、法の支配、司法、人権、公的部門の改革、災害リスクの軽減、環境と気候変動の分野でも継続的に取り組んでいきます。

イラクのMDGs達成に向けた支援は、UNDPの最優先事項に入っており、イラクの何百万人もの生活を改善していくものです。UNDPはまた、2015年までにイラクがMDGsを達成できるよう、初等教育への就学、失業問題、安全で信頼できる水や衛生サービスの分野でイラクを支援する約束をしています。

UNDPイラクの活動詳細は、同イラク事務所のウエブサイトをご参照下さい。


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