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ニュースルーム −プレスリリース−

2005年05月16日

ラマラ
ロナウド、UNDP親善大使としてパレスチナ西岸地区の貧困対策プロジェクトを視察へ

 国連開発計画(UNDP)の親善大使を務めるブラジル出身のサッカー・スター、ロナウドは、5月16日より西岸地区のラマラを訪問します。現地では、パレスチナ自治区の占領地域でUNDPの「パレスチナ人支援プログラム(UNDP/PAPP)」が実施する青少年向けプロジェクトおよび貧困対策プロジェクトを視察するほか、イスラエル/パレスチナ政府関係者と面会する予定です。

 ロナウドはラマラ滞在中、パレスチナ自治政府社会問題担当省とUNDP/PAPP の協力により設立された「貧困家庭の青少年センター」の開所式を行うほか、UNDPの貧困対策プロジェクトを訪問する予定です。プロジェクトのひとつである「フットボール・ワークショップ(サッカー講習会)」は、忍耐・協力・尊重という基本原則に基づき、リーダーシップ、信頼、規律を習得する場としてのスポーツ振興を目的としています。

 ロナウドは、「これらの重要なプロジェクトへの訪問を心待ちにしている。この地域を訪れ、平和と希望のメッセージを伝えるとともに私なりの貢献を行うことは長年の夢だった」と述べています。

 「貧困家庭の青少年センター」は、基本的な権利を奪われた、恵まれない青少年の生活向上を目指した教育・職業訓練センターであり、若者への職業訓練と、彼等自身と地域社会の自立支援を目的としております。同センターの計画には、サッカーとバレーボール用のスポーツ施設整備のほか、学生チームや同好会を対象とした競技の開催も含まれています。

 ロナウドはまた、ペレス平和センターの招聘により、テル・アビブ近郊ヘルジリヤ(Herzilya)の「平和交流サッカー・スクール」プロジェクトを訪問する予定です。イスラエルの非政府組織(NGO)であり、保健医療や商業、教育などの諸分野でイスラエルとパレスチナの協力事業を運営しているペレス平和センターは、パレスチナとイスラエルの若者のスポーツを通じた交流を進める学校プロジェクトを実施しています。ロナウド訪問に際しては、パレスチナとイスラエル双方から800名の若者が彼を迎え、混成チームを組んでロナウド主催の試合に参加する予定です。

 ロナウドは2000年に、貧困撲滅に向けた取り組みへの世界中の人々の参加を呼びかけるために、UNDPの親善大使に任命されました。ロナウドは、その後親善大使に任命されたジネディーヌ・ジダンとともに世界的な広告キャンペーンである「貧困撲滅キャンペーン」を始動させました。また、コソボを訪問し、学校の修復を支援したほか、2015年までに極度の貧困を半減するという具体的目標を掲げたミレニアム開発目標(MDGs)について人々の関心を高めることに貢献しました。また、2003年からはレアル・マドリッドの仲間でもあるジダンとともに、サッカー界を代表する世界的スター選手を結集し、開発途上国で実施されている貧困削減プロジェクトへの資金調達を目的とした「貧困との対決」チャリティー・マッチを毎年開催しています。

 UNDP/PAPPは、パレスチナ人の経済社会開発を支援する内容の国連総会決議を受け、1978年に開始されました。UNDP/PAPPは西岸およびガザ地区の全域において総額6,500万ドルに上る数多くのプロジェクトを実施しております。これらの広範囲に及ぶ取り組みの中には、占領下のパレスチナ自治区全体の65%(ガザ地区の84%、西岸地区の57%)もの人々が1日 2ドル以下での生活を強いられている状況において欠くことのできない、雇用創出と貧困削減への努力も含まれています。

 日本はパレスチナへの最大の資金援助国であり、1993年以降2004年 12月までに総額6億3,900万ドル以上の支援を実施してきました。また、UNDP/PAPPへの最大の資金援助国でもあり、2005年2月には、 UNDP/PAPPおよび国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)に対して総額3,000万ドルの緊急無償資金協力を表明しています。これは 2004年11月に出された総額3億ドルの国連統一アピールを受けたもので、UNDP/PAPPに対しては、ガザ地区の道路等インフラ復旧事業、および農地復旧事業、西岸地区の道路舗装事業、学校新設・教室増設事業、および村落の水道網整備事業の計5事業(総額1,500万ドル)に支援が提供される予定です。

以上

UNDPパレスチナ人支援プログラム(UNDP/PAPP)ホームページ(英文)



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