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ニュースルーム −プレスリリース−

2003年10月27日

ブータンの山岳女性たち、オンライン・ビジネスに向けて始動

 ブータンのヒマラヤ山脈地帯で色鮮やかな民族衣装を織っている女性たちが、近々インターネットを使ってインドから原材料を輸入し、自分たちの製品を宣伝できるようになる見通しです。

 ブータンで多くの人が身にまとっている手織りの民族衣装は、国外でも需要が見込まれる魅力的なものです。しかし織り手たちには市場アクセスも、国外で需要のあるデザインや色彩に関する情報もなく、自然の染料で染めた毛糸などの原材料を入手するのが困難な状況です。

 eコマース(電子商取引)を通じてこれらの問題を解決し、織り手の技術を向上させ、さらにブータンにおけるeコマース発展を促進するための試験計画が実施されています。この試験計画に参加する織り手たちは、支援を受けて地元でインターネットに接続し、eコマースの基本を習得して、労働条件や経営技術の向上に努めています。

 ブータン通商産業省は、UNDPの協力とUNDP・日本WID基金(以下WID基金)の資金提供を受けて、このプロジェクトを実施しています。そしてブータン女性協会が製品開発、デザイン、品質管理、経営計画に関するトレーニングをおこなっています。

 UNDP開発政策局の大崎麻子WID基金担当官は、「このプロジェクトには大きな期待を寄せています。プロジェクトが女性の経済的・社会的キャパシティの強化に今後どう貢献していくかが楽しみです」と話しています。

 ブータン通産省のソナム・P・ワンディ政策計画局長は、eコマースが国レベルで実施されれば、織物を含むブータンの手工芸品全般の市場開拓に寄与すると考えています。eコマースは、地方の女性手工業者が直接業者や顧客と接することを可能にし、彼女たちが搾取されることが減るはずです」とワンディ局長は指摘します。

 ブータン女性協会のダショ・ダワ・デム書記官は、このイニシアティブはブータン製品が国際市場に進出するきっかけとなると見ています。「e コマース・プロジェクトによって、需要のある商品がどんなものかを職人が視覚的に捉えることが可能になり、それと同様のものを生産して市場に送り出すことができるようになります」とデム氏は言います。また、いずれブータンが使い勝手のよいソフトウェアを開発し、その利用によって世界中でさらに通商を促進することができると同氏は付け加えます。

 プロジェクトの下で実施されるトレーニングでは、オンラインによる受注などeコマース特有の課題解決が教えられ、起業家に小額の補助金を提供して試験計画への参加を促しています。

 このプロジェクトは、ブータン通産省によるeコマース政策の形成と、政策実施のためのキャパシティ強化を支援し、UNDPがブータンで実施する他の情報通信技術(ICT)・民間部門開発イニシアティブと協力しながら進められていきます。

 ブータンは経済の規模が小さい内陸国であるものの、地理的・経済的なハンディを乗り越えるための政策づくりをおこなってきたと、UNDP常駐代表及び常駐調整官を務めるレナータ・ロック・デサリエン氏は言います。 UNDPの2003年度の「人間開発報告書」では、ブータンは人間開発指数低位国のグループを脱し、人間開発指数中位国に仲間入りしています。

 eコマースの実施はブータンにとって大きな課題ですが、本プロジェクトはブータンがeコマースに必要な新テクノロジーを開発できるよう支援していきます。「プロジェクトは、女性を含む地方の人々に確実に恩恵を与えるでしょう」とデサリエン氏は語っています。

以上


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