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ニュースルーム −プレスリリース−

2002年04月01日

国連開発計画(UNDP)の新駐日代表就任



 国連開発計画(UNDP:United Nations Development Programme)は4月1日付けで弓削昭子を駐日代表に任命した。女性で初めての駐日代表となる弓削は1999年からことし3月までフェリス女学院大学国際交流学部教授として開発援助、国際協力、国際機構などの講座を担当していた。また、外務大臣の私的懇談会で、先週最終報告書を外務大臣に提出した「第2次ODA改革懇談会」の委員も務めた。

 UNDPは開発に関する提言・啓発活動および無償援助を行う国連システムの中心的機関であり、132か国の開発途上国に置く事務所を通じて開発協力活動を繰り広げている。UNDPが重点的に取り組んでいる分野は貧困削減、ガバナンス、危機予防と復興支援、エネルギーと環境、HIVエイズ、情報・通信技術などであり、知識重視のコンサルティング・サービスを提供している。途上国ではUNDPの常駐代表は国連システム全体の開発活動を調整する国連常駐調整官も兼任している。

 UNDPは1990年から毎年「人間開発報告書」(HDR:Human Development Report)を発表しており、開発の度合いを計るための「人間開発指数」(HDI:Human Development Index)で世界中の国々をランク付けしている。UNDPが1994年に「人間の安全保障」の概念を打ち出した後、人間を中心としたこの考え方は国際社会に広まり、開発の重要な概念として定着した。

 UNDP東京事務所は1979年に設置されて以来、UNDPと日本政府および日本のNGO、学界、民間企業などとのパートナーシップを強化拡充し、貧困をはじめとする世界の開発の課題に取り組んでいる。なお、日本は最近2年間、UNDPに対する最大の資金拠出国である。

 弓削昭子は米国コロンビア大学卒業後、ニューヨーク大学大学院で開発経済学修士課程修了。UNDP タイ事務所勤務の後、同ニューヨーク本部アジア太平洋局で中国・フィリピンなどを担当した。1983年に帰国、社団法人海外コンサルティング企業協会・プロジェクト研究員を経て、フリーの開発コンサルタントとしてアジア各国で活動。1988年からUNDPタイ事務所常駐代表補佐、1990年からは同インドネシア事務所常駐副代表、そして1994年から98年までUNDPブータン事務所常駐代表を務めた。


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