国連開発計画(UNDP)駐日代表事務所のウェブサイトは2013年9月に移転しました。

新ウェブサイトはこちらからご覧いただけます。

ゴール4

ターゲット4-A:5歳未満児の死亡率を1990年の数字から3分の1に削減させる。

Human Security Unit,the United Nations;Photograph by Julie Pudlowski

5歳未満の子どもの死亡数は1990年には年間1260万人でしたが、2007年には900万人にまで減少しました。しかし、サハラ以南アフリカの状況は悪化しつづけており、同地域だけでも2007年の死亡数は460万人と、全体の半分以上を占めています。MDGsを達成するためには2015年までに子どもの死亡数を世界全体で約400万人にまで減らさなければなりません。

5歳未満の乳幼児の一番大きな死亡原因は、熟練した技術を持つ助産師が立会わない出産や不十分な健康管理などです。その次に、肺炎などの急性呼吸器感染症(SARS)や下痢、そしてマラリアと「はしか」が挙げられています。

子どもの死亡率が高い背景には、貧困による食料の欠如、出産時の母親の健康不良、安全でない水や不衛生な衛生施設、適切な医療サービスの欠如などがあり、大人に比べて抵抗力が弱い子どもたちが真っ先に犠牲になっています。また、アフリカではとくに紛争や自然災害経験国において5歳未満児の高い死亡率が記録されているという報告もあります。

Human Security Unit,the United Nations;Photograph by Julie Pudlowski

5歳未満児の死亡の約4割は、生後1ヵ月以内の新生児期に、多様な合併症によって引き起こされます。新生児の死亡の約26%(5歳未満児死亡数全体の1割)は、肺炎と敗血症などの重篤な感染症を原因としています。肺炎(死因の10%)は下痢性疾患(死因の17%)と並び、5歳未満児の主要死亡要因のひとつです。また、マラリア、はしか、エイズも子どもの死因の15%を占めています。
途上国で子どもが亡くなる原因となる病気の多くは、先進国では予防可能です。しかし、途上国では、適切な治療を受けることができる割合が、まだまだ低い状態にあります。

肺炎・下痢・マラリア・はしかという幼児の4大死因は、基礎的な保健サービスの改善や、経口補水塩療法、蚊帳の配布、予防接種などの対策で大幅に軽減できます。

Human Security Unit,the United Nations;Photograph by Julie Pudlowski

予防可能な疾病で死亡する子どもの数を減らすためには、予防対策の拡充のために、各国政府が保健医療に関する予算を増やす必要があります。まずしい世帯や農村地域の住民に対して保健医療の支出を増やした国では、乳児死亡率が低くなっているというデータもあります。

ページの先頭に戻る