AFRASIAビジネス評議会フォーラムが開催される:MDGs達成に向けたパートナーシップ構築の重要性

2005年3月31日 ポートルイス(モーリシャス)

AFRASIA ビジネス評議会フォーラム(AABC)に参加したアブドゥラ・ジャネ国連事務次長補/国連開発計画(UNDP)アフリカ局長は、アフリカにおけるミレニアム開発目標(MDGs)達成のために北と南の幅広いパートナーシップ構築を促進する必要性を強調しました。

AFRASIA ビジネス評議会フォーラムは、アフリカとアジアの企業の貿易投資促進を支援するUNDPと日本政府の最も重要なイニシアチブの一つです。ジャネ局長は、MDGsの第8番目の目標「開発のためのグローバル・パートナーシップの推進」をUNDPは特に重視していると語りました。「知識・経験・投資・貿易の拡大・普及には、官民パートナーシップ、国家間パートナーシップ、民間セクター間パートナーシップ、大陸間のパートナーシップが必要です」「開発という概念は、産業、生産、社会的調和および経済成長を促進できるような、均衡がとれ相互扶助的で持続可能な社会的関係の実現に向け、パートナーシップに再編することにほかなりません。」

UNDP代表団を率いるジャネ局長は、UNDPは国連の主要な開発機関として、開発のパートナーと協動し、アフリカとアジア諸国内の資源の動員を進め、貿易と資本フローを通じグローバルな経済へのアジア・アフリカ諸国の参加を促進すると断言しました。ジャネ事務次長は、ビジネス関係の強化によってアフリカとアジア諸国の間の幅広い財・サービスの輸出入を大幅に拡大させることができると強調しました。
「ウガンダ産焙煎コーヒー豆の中国向け輸出が短期間で急速な拡大を実現できたことが良い例です。北京には、ウガンダのコーヒー飲料を販売するカフェも続々とオープンしています。」とジャネ局長は述べ、さらに「このようなパートナーシップが技術やスキル移転、直接外国投資を促すのです」と続けました。

「アジア諸国の経験は、伝統的でローテクな中小企業(SMEs)であっても現代的なハイテク、かつ効率的な輸出志向の中小企業へと変身できることを実証しています。日本、韓国、インド、中国などアジアの先進国および中進国における、雇用創出、研究開発、高い生産性の多く部分は、活発な中小企業から生まれています」と、モーリシャスのプレムダット・クーンジョー小規模企業・協同組合・手工業・インフォーマルセクター省大臣は語りました。

2日間のフォーラム期間中、参加者は、ビジネスの業績改善に不可欠な改革・改善を遂行する時に新設のメカニズムが直面せざるを得ない様々な制約など、ビジネス機会の創出に関する多くの重要な課題について議論を重ねました。一部の起業家たちは、不安定なマクロ経済、政治不安、税や汚職などを例に上げながら、不適切な規制や中途半端な契約履行が、パートナーシップ構築に向けた努力を妨げていると指摘しました。また別の起業家らは、健全な経済環境は民間投資を促すばかりではなく、ビジネス成長を誘引することによって生産性の向上ももたらすことを強調しつつ、国内の資本形成の重要性について説明しました。

さらに重要な要望として、アフリカとアジア諸国の間にビジネス機会を創出するプロセスで国際機関やドナーが重要な役割を担うように求める声がありました。具体的役割としては、国際間の協定や条約の信頼性を高めることなどが考えられます。

「AFRASIAビジネス評議会の立ち上げによって貿易と投資を阻む全ての問題を解決できるわけではありません。効果的な制度、グッド・ガバナンスなしには、政治的・社会的・経済的安定はなく、これら全てが経済成長に不可欠な前提条件です。」と、堀内紳介外務省参与は述べました。さらに「アジアの経験から、外国直接投資を誘引するという極めて重要な役割を政府が担っていることは明らかです」と付言しました。

AFRASIAビジネス評議会は、アフリカの社会経済成長と開発のために国際社会の協力を求めるために日本政府が10年前に始めたアフリカ開発会議(TICAD)イニシアチブの一環です。 AFRASIAビジネス評議会は、情報管理、ビジネス・ベンチャー、スキル及び知識開発プログラムの分野で専門的サービスを提供する行動計画に集中する予定です。投資と技術機会のバーチャルなマーケットを提供する独自のウェブサイトAFRASIAエクスチェンジも運営しています(http://www.afrasia.org)。

以上
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