貧困を示す事実と数字

途上国に住む人々の4分の1以上が
生計手段を持てない状態に置かれています。

■全世界で5人に1人、つまり12億人もの男性・女性・子どもが現在、極度の貧困状態におかれ、1日1ドル未満で生活することを余儀なくされています。また、世界では約半数の人々が1日2ドルという貧困レベル以下で生活しています。
■約8億2,400万人が飢餓状態にあるか、もしくは不安定な食料供給に依存しています。そのうち5億人は、慢性的な栄養失調に苦しんでいます。
■全世界には、栄養失調に苦しむ子どもが1億7,000万人、学校教育を全く受けることができない子どもが1億人以上、中等教育を受けられない子どもが2億3,000万人います。そして約2億5,000万人の子どもが、自分が生きていくために、そして家族の最低限の生活を支えるために働いています。
■先進国には、500万人以上のホームレス、3,700万人の失業者が存在します。そして所得貧困ライン以下の生活を強いられている人々は1億人以上にのぼります。
■世界で16億人が飲料用の水を利用できずにいます。
■読み書きができない成人の数は世界で8億4,000万以上にも達しますが、そのうち65%は女性です。
■8億人は保健医療サービスを利用できません。
■世界に49ヵ国ある最貧国のうち33ヵ国が集中しているアフリカでは、2,810万人がHIV/エイズに感染しています。今後10年間に、アフリカでは4,000万人の子どもがエイズで親を失うと見られます。
■先進国には人口350人につき1人の割合で医師がいます。しかし、途上国には人口6,000人当たり1人の医師しかいません。
■全世界の消費支出の86%は先進国に住む20%の人々によって消費されています。これに対し、世界で最も貧しい20%の人々は、全体のわずか1.3%しか消費していません。

世界は次の世代までに貧困を撲滅できるだけの
資源と技術を持っています...

■世界の資産家上位10人の富を合計すると60億ドルに達します。これは後発開発途上国全体の国民所得をすべて合計した額の2倍以上に相当します。
■全世界の所得のわずか1%で貧困の撲滅が可能です。すべての人々が基本的な社会サービス(基礎教育、保健医療、栄養、飲料水、下水設備)を享受できるようにするためには、全世界の年間所得のうち0.5%程度を毎年投じれば十分なのです。
■最も貧しい20ヵ国の状況を改善させるには、ユーロディズニーの建設費に相当する5億ドルを投じれば十分なのです。
■重債務国の債務削減には、それぞれ5億ドルから75億ドルが必要ですが、これはステルス爆撃機1機の建造費にも満たない金額です。
極度の貧困は2015年までに根絶できます

■過去50年で、貧困状態にある人々が人口に占める割合は、それまでの500年間とは比べものにならないほど急速に低下しました。
■1970年にはわずか48%だった途上国の成人識字率は、1998年には72%まで上昇しました。所得面から見た貧困層は29%から24%に低減し、40歳未満の死亡率は20%からわずか14%まで低下しました。
■飲料水を利用できる人口の割合は過去30年間で36%から70%近くへとほぼ倍増しました。
■過去20年にわたり毎年行われた予防接種キャンペーンにより、約300万人の子どもの命が救われました。
■1960年以来、途上国の乳児死亡率は半分以下に減少し、栄養不良児童の割合は30%以上低下しました。
■1960年から1993年の間、途上国の平均寿命は30%以上もの伸びを記録しました。現在では平均寿命が70歳を超える国は30を数えるまでになりました。
貧困はもはや避けられないことではありません。奴隷制度、植民地主義、そして核戦争と同様に、今こそ貧困を過去の歴史へと葬り去らなければなりません。